プログレスANについて

質問&回答一覧

防水ガラリは一滴も漏れない?
開口部の空いているガラリですので絶対一滴も水を通さないということはありません。試験漏水量が0ccでも計測できないほどの少量の飛沫が出ることもありますし、試験最大風速の30m/sを大きく超えるケースもあります。防水ガラリとは雨水の浸入を防いだり軽減させたりする目的のガラリです。一般のガラリと比べ空気抵抗を増やしたり侵入経路を複雑化することにより雨水の浸入を極力抑えて自然乾燥させやすくなります。防水性を更に高くしたい場合は換気性を落とす必要がありますが、換気性能を落としすぎますと必要換気量を通過できなくなる可能性がありますのでご注意ください。

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防水性能試験方法とは?
弊社の防水性能試験は他公的機関が扱ってなかった頃より、九州大学応用力学研究所と協力して試験や実験を繰り返し行なってきました。試験は実際の台風の乱流を模して風洞機より5m/s~30m/s の試験風速を発生させ、散水装置より毎分2000ccと3000cc(時間雨量120mmLと180mmL相当)を試験体に5分間噴射し、各風速毎に内部の観測箱内に漏水した量を計測しました。試験最大風速は風洞機の性能上30m/sが限界でしたが、近年の台風の強風化に対応するため平成17年より提携工場(西日本サッシ工業)内に防水試験場をつくり最大風速40m/sでの社内試験を行なえるようになりました。
【社内試験は機材など九州大学の本試験とは異なりますので数値比較できませんが、立会い検査も可能です】

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ガラリのJIS等級や水密性能は?
JISに規定されている耐風圧等級試験や水密等級試験はサッシを圧力箱に固定して圧力を加えながら状況を観測する試験ですが、通気目的のガラリは圧力が内部に抜けていくので上記等級試験を行なえません。また、気密や断熱等級試験等も開口の空いているガラリには該当しませんので、ガラリは唯一JISに当てはまらない建具となります。但し、耐風圧等級は慣例的に強度計算より指定耐風圧相当の強度を検証していますし、水密試験の替わりに私的試験ですが防水試験を行っています。

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ガラリの発生騒音とは?
通気をするガラリには、通気音・振動音・笛吹き音・干渉音と呼ばれる音鳴り現象がおこることがあります。通気音は通気の際必ず発生する音で通過風速に比例して騒音値が大きくなります。振動音は「ビビリ音」とも呼ばれ部材の形状と長さによる固有振動数と通過風速の振動数が合致した際に発生します。笛吹き音は通過する風が羽根先端の形状により発生することがあります。干渉音は部材同士の干渉もありますが、多くは防虫網が目詰まりして羽根と干渉します。外部からの強風時のガラリ騒音は周囲の自然騒音が大きいので気にならないケースが多いですが、内部からの機械換気時のガラリ騒音は周囲の自然騒音が小さいほど異常音として聞こえますので、ガラリの通過風速を抑えるか有効開口面積を大きくする必要があります。
よって、近隣騒音を懸念する場合は空気抵抗が小さく開口率の大きい縦型防水ガラリを使用することをおすすめします。
特に深夜帯の住宅地域は市町村の条例によって、騒音レベルを抑えられていますのでご注意ください。
【縦型防水ガラリの有効開口面風速における風切り音は試験資料がありますのでお問い合わせください】

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ガラリの圧力損失とは?
ガラリの圧力損失とは、ガラリを通り抜けるときの空気抵抗の大きさを表します。設備ファンからガラリまでの間はダクトにて繋がっていますので、ダクトの形状による抵抗・長さによる抵抗・コーナー数による抵抗及び中間のVD・SD・FD等の抵抗等全ての圧力損失の合計がファンの許容圧力損失以下になる必要があります。但し、通過風速が速いほどガラリの圧力損失値が大きくなりますので、その場合容量の小さなファンを使用した場合は必要風量が通過できなくなる場合があります。
初速が速く速度調整のできない小型換気扇や網戸の目詰まり及び必要面積不足の場合、圧力損失が大きくなります。

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ガラリの通過風速(有効開口面風速)とは?
ガラリの通過風速(有効開口面風速)とは、ガラリの各羽根の隙間面積(有効開口面積)を通過する風速です。一般的なガラリの通過風速の基準は給気 3m/s以下・排気 4m/s以下となっており国土交通省基準とも呼ばれることもあります。法規で基準風速を超えてはならないと明記されているわけではありませんが、通過風速が上がるほど発生騒音が大きくなる上、圧力損失も大きくなりますので騒音問題や換気量不足となる可能性がありますのでご注意ください。
【設備的に面風速と省略して呼ばれますが、ガラリ面積・有効開口面積・チャンバー面積・ダクト面積に対する風速は違います】

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ガラリの開口率とは?
ガラリの開口率とは一般に有効開口率を指し、有効面積内の有効開口面積の割合を表します。有効開口面積は建法35・建令126の3等に規定されており最小隙間面積より導き出します。

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ガラリの有効面積(必要面積)とは?
慣例的にガラリの面積=有効面積(必要面積)とすることが多いのですが、厳密にはガラリ面積から枠形状による端部損失や方立・無目・振止等による中間損失を引いた有効となる面積を有効面積と呼びますのでガラリ面積より若干小さくなります。その他に梁・柱・塞ぎパネル・フランジ形状等納まりによる有効を遮る面積が発生する場合があります。例えば設備より有効面積10m2以上必要との場合は方立や無目の損失さえ含まれていないケースもありますので、建築では損失面積を考慮してガラリの総面積は10%ほど大きく考えた方が良いかと思います(設備設計時に安全率をどの程度とっているか、ご確認ください)。

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試験風速の30m/sとはどのくらいですか?
弊社の防水試験は最大風速30m/sにて試験を行っております。近年の台風の強風化により風速30m/sの風速は遅いように思われますが、風洞機の前にはまともに立つことはできないほどの強風です。一般的には風速25m/s以上で屋根瓦は飛び、風速40m/s以上では屋根が吹き飛ぶといわれており、防災センター等でも風速30m/sの体感施設がありますが、風洞試験設備としては決して低い数値ではないと思われます。また、防水試験は室内室外の圧力差のない状態での試験結果となりますが、殆どの設置方法では室内室外の圧力差が大きくなるので、防水試験と比べ漏水量は軽減されることが多くなります。もちろん開口部が空いているので絶対に一滴も漏水しないガラリはありませんし風速が上がるほど漏水量は多くなりますが、風速30m/sを超えても漏水しないほど空気抵抗の大きいガラリは換気性能が悪くなりすぎて使用できなくなります。尚、海上や沖縄地域等は別として一般的な台風は最大風速20~35m/s程度で瞬間最大風速は30~45m/s程度です。立地条件や建物形状によりガラリにぶつかる風速は付近の風速より速くなる場合もありますし、設置方法によりガラリを通過する風速が速くなる場合もあります。防水試験の最大風速30m/sはあくまで参考値ですので、ご相談いただければ設置場所・設置方法・観測所記録等を基に対応を検討します。

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特定防火設備とは?
特定防火設備の構造方法を定める法令は建築基準法施工令第百十二条第一項の規定に基づく平成12年建設省告示第1369号の第一の二より「鉄製で鉄板の厚さが1.5ミリメートル以上の防火戸または防火ダンパーとすること」との規定があり、通常の火災による加熱が加えられた場合に、加熱面以外の面に火災を出さない防火設備の構造を定めたものです。尚、第十四項より「火災により温度が急激に上昇した場合に自動的に閉鎖または作動するものであることに限る」との構造方法の規定がありますので、板厚1.6mmで構成され温度ヒューズの溶解破断とバネスプリングにより閉鎖されるスチール製ダンパーは、法規に則った構造を有しておりガラリの内側に取り付けることにより特定防火設備としての基準を満たします。
但し、設備の防火ダンパーはダクト接続用に形状の固定された規格FDですので認定番号は存在しますが、建築の防火ダンパーは納まりにより形状も変わるオーダーFDのため認定番号等は存在しません。そのためダクト接続時は防火認定もあり圧力損失が非常に小さく、ヒューズ交換や点検メンテナンスの安易な設備FD(設備工事)をお薦めします。

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通過風速(有効開口面風速)は最大何m/sまで可能?
清掃工場等では必要換気量が極端に大きいため、通過風速は最大何m/sまで可能かとのお問い合わせがあります。実績としては通過風速基準を超えて給気 5m/sで使用したことが何度かあります。但し、この場合ガラリの発生騒音や圧力損失等の問題を現場の建築・設備様と共同で行なった上での特例処置となります。これは、ガラリの面積・開口率・抵抗係数・防水性能・必要換気量・条例による騒音基準・隣地境界線までの距離等は物件毎に異なるためです。基本はあくまで国土交通省基準でガラリの通過風速を設定して、どうしても足りない場合のみ検討すると設備業者に聞いたことがありますし、換気量不足や騒音クレームを調査してみると国土交通省基準を大きく超えて設置されている現場も多数ありました。一般的には、近隣への騒音をあまり気にせずに良い工業地帯や巨大工場内で、圧力損失の小さい高換気ガラリを使用した場合は通過風速を上げやすくなるといえます。

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地球温暖化による台風の影響は?
地球温暖化による影響は、台風の巨大化・強風化・発生数を懸念されています。近年の台風を調べるとすでに強風化の影響は出始めており、観測所によっては最大風速・最大瞬間風速は50~70年間の各地観測記録が近年次々と塗り替えられています。また、台風のコース自体も影響が出ており、あまり台風の直撃しなかった地域にも強風を伴う台風が来ることが予想されます。
【建設予定地付近の観測所データーは気象庁HPの過去の気象データーより極値(最大値)を検索できます】

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強風地域での防水対策は?
沖縄や四国南部等は常時風速も速く、台風時も最大風速 40m/s以上、瞬間最大風速 50ms/以上になることが多い地域です。弊社ガラリは試験最大風速 30m/sですので台風時の漏水対策は必要になります。内部床に漏水用排水溝を設置する方法もありますが、外部に防風板を設置したり内部に水返し(雨受け)や勾配付きダクトフランジを設けることで効果的が上げることができますので、ご相談ください。

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豪雪地域での防雪対策は?

日本の中でも雪質・地域・積雪量・風速・地形・立地条件・取付場所によって全く状況が異なるため一概には言えませんが、雨と違い雪を完全に防ぐことはできません。時間当たりの漏雪が少量でも長時間溶けずにチャンバー内に降り積もり凍結して有効開口部を遮ることもあります。北海道での長い販売実績のあるスーパーリーフシリーズの三層型PSAは、空気抵抗が大きく雪の侵入経路が複雑となる羽根構造を持ち、発砲スチロールを使った社内試験でも他製品と比べ雪の侵入量を大幅に減らすことが確認できました。尚、防風板を併設したり、設備チャンバーに点検口を設けて溜まった雪をかき出せるような対応を行なったこともあります。

  1. 防虫網は凍結目詰まりを起こす可能性がありますので使用に際してご注意ください。
  2. ガラリ設置面まで積雪がある場合は雪の侵入量が数倍に増えますので、積雪高さと設置高さはご注意ください。
  3. 屋上のハト小屋等は風が強く、屋上積雪によりガラリが埋もれる可能性が高いのでご注意ください。
  4. 給気ガラリでは引き込み風速があるため倍以上の漏雪が発生しますのでご注意ください。

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設置条件により防水性能は変わる?
設置条件が防水性能に影響を与えるケースは、内部と外部の圧力差が小さくなってガラリの通過速度が上がるのが原因です。ダクト接続の給気ガラリは、内部から強制的に吸引しているため自然換気より漏水しやすいのではとよく聞かれますが、実際には外部風速30m/sの強風が吹いても内部ファンより通常通過風速は3m/s程度でしか引き込もうとしないため、内外の圧力差が大きくなりガラリの通過風速が抑えられます(外部風速30m/sに対し防水ガラリの想定通過風速は3~8m/s)。自然換気の給排気ガラリは、小空間の機械室等は内外の圧力差は大きくなりますが、倉庫・工場・体育館のような大空間では内外の圧力差が小さくなりますので、ダクト接続の給気ガラリより通過風速が速くなり漏水しやすくなります。また、防水試験は自然換気で内外の圧力差が小さい状況(圧力差が全くないわけではない)で行いますので、倉庫等と同じく通過風速が速くなり漏水しやすい状況になります(外部風速30m/sに対し防水ガラリの想定通過風速は10~15m/s)。
但し、更に条件が悪いケースとしては初速(V=7~10m/s)の速い小型換気扇をガラリのすぐ裏に給気で付ける場合や、自然換気でも換気塔のような風の強い場所で前後二面にガラリが付いている場合やコーナー付ガラリの場合は、負圧による強烈な引き込み風が発生するので、ガラリ内外の圧力差が非常に小さくなり最も漏水しやすくなるケースといえます(外部風速30m/sに対し防水ガラリの想定通過風速15~30m/s)。

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立地条件により防水性能は変わる?
立地条件が防水性能に影響を与えるケースは、外部風速が速くなりすぎてガラリの通過速度が上がるのが原因です。一般的に外部風速の速いのは離島や海岸近辺及び山上や高層ビル等ですが、風の集まる場所は風速が上がりますので、風速30m/sの台風でも局所的に40m/sとなる場合があります。風の集まる場所とは風が合流して速度が上がりやすい場所で、立地としては崖上の建物や山間や高層ビル間等、建物形状でいえば、ビルの入隅や出隅コーナー及び吹き上げの強い勾配屋根上の搭屋等になります。それらの場所に付くガラリは局所的に風速が上がりますので、他の位置のガラリと比べて漏水しやすくなるといえます。尚、台風のコース・雨量・風速・建物形状・近隣の建物等によって状況は都度変わりますので、設置条件と立地条件が複合的にからむと更に条件が悪くなります。

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防虫網における問題点は?

通常ガラリにつかう防虫網はSUS316の線径0.2mm×16メッシュを使用します。16メッシュとは1インチ(25.4mm)内に目数が16本ありますので約1.6mm角になります。16メッシュより大きいと小さな虫が入ってきますし、小さいと目詰まりが起こりやすくなります。本来建具の防虫網は年2~3回の清掃を行なうことが奨励されていますが、ガラリの場合は取付場所等の問題によりまったく清掃をされないことが多く、通気速度の速いガラリほど防虫網は目詰まりしやすく必要換気面積不足になることがあります。そのため通気速度の速いダクト接続ガラリ等には防虫網を取付しないことをおすすめします。尚、近年40メッシュや60メッシュの非常に目の小さい防虫網を指定されるケースがありますが、目詰まりの危険性が非常に高くなります。

理由

  1. 点検口の無いダクト接続ガラリは、ダクトを取り外さないと網戸の清掃・交換のメンテナンスが行なえない。
  2. 排気ガラリの場合は風に押されてガラリ内に虫が侵入することは困難である。
  3. 給気ガラリの場合はファン側に防塵フィルターがついており、虫が直接室内には侵入できない。
  4. ダクト接続内は暗所ですので、大量の虫がダクト内に侵入するとは考えられない。
  5. 防塵フィルターの交換やDS内の床掃除の方が、ガラリ網戸の清掃メンテナンスより容易である。

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防鳥ネットにおける問題点は?
通常ガラリにつかう防鳥ネットはSUS304の線径1.0~1.5mm×10~15mm目程度を使用します。雀・燕対策以外にも蜘蛛や蜂対策の場合もあり網目はケースバイケースになります。防鳥ネットの問題点は網と網の交差部に飛んできた錆を貰ったり、海岸近くで塩を貰ったりして腐食したりすることがあります。防鳥ネットは小鳥が室内やダクト内に巣を作ったりすることを防止する目的ですが、複雑構造の防水ガラリの場合は防鳥ネットより隙間が若干広くても侵入経路が複雑ですので野鳥の侵入を防ぐことができます。羽根構造が単純で開口率の大きいガラリ以外は防鳥ネットをつけないことも可能でコスト削減効果もあります。

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設備チャンバーにおける注意点は?
ガラリにダクトを接続する場合は、チャンバーやホッパーを経てダクトに接続します。ガラリに直接チャンバーを取り付ける場合とダクトフランジ(ダクト受け)を介してチャンバーを取り付ける場合がありますが、チャンバー中央部に小さなダクトを繋げるとガラリ中央付近の風速は上がり、逆にガラリ端部付近の風速は下がります。この場合、ダクト面とガラリ面の距離が近いほど風が拡散しづらく全有効開口を利用しきれませんので、通気音による騒音問題や面積不足による換気量不足等の諸問題が発生しやすくなります。そのため、チャンバー等をつける際はできるだけ見込みを大きく取り、スムーズに空気を拡散・収縮しやすくする必要があります(設計施工メーカーによっては、チャンバーBOXの幅はガラリから500~1000mm以上とると規定しているケースもありますが、逆にガラリの真裏にパネルを貼って換気扇やダクト接続している極端なケースもあります)。

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円形ガラリや変形ガラリは可能ですか?
円形ガラリ(立面R)、三角形、逆三角形、台形、ホームベース型と言われる変形ガラリも製作可能です。製作不可能な変形ガラリは、平面Rガラリや非常にRの小さい立面Rガラリなどは対応できません。但しRガラリはコストが非常に高くなるので、大きな平面Rや立面Rは多角R(直線で角度を少しずつ付ける方法)にて対応することが多くあります。

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カバー工法(かぶせ工法)は可能ですか?
非防水ガラリ(横型ガラリ)の場合には水返し等を付けていても漏水が多く、カバー工法は可能かとのお問い合わせがあります。既存枠形状が判れば羽根撤去や一部枠の切断によりカバー工法は可能ですが、既設サッシの枠内に一回り小さな新設ガラリ枠を納めますので換気性能に問題が生じる場合があります。サッシの改修工事の場合は当初の換気量等も分からない場合が多いため、既設ガラリより開口率が大きい高換気性能の防水ガラリをおすすめします。尚、既設建具の枠形状等が分からないと施工図は起こせませんので、既存図面がなければ既存建具を一部解体して調査する必要があります(弊社では施工は行っておりませんので、馴染みのサッシメーカーや建具販売店等に相談してください。調査、実測、解体、取付等の予算が必要です)。

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ガラリ羽根の脱着は可能ですか?
ガラリ羽根の脱着は可能かとのお問い合わせがありますが、通常枠では羽根の脱着はできませんが脱着羽根仕様で製作することは可能です。脱着羽根は一回一回四周のビスにて脱着を行なうため使用頻度の少ない小型開口に適します。機械メンテナンス等の頻度が多い小型~中型開口が必要の場合はドア組込みの点検口ガラリが最適で、5~10年に1度の設備機械搬入のための脱着の場合は大型開口が必要ですので、ガラリ枠自体の脱着や方立脱着にする必要があります。いずれも製作前に指示が必要ですので、使用方法や使用頻度によってご検討ください。

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方立や無目を目立たせないことは可能ですか?
完全隠蔽ではありませんが、外観意匠で横型ガラリ(スーパーリーフシリーズ)ですと可能です。オーダー対応にて持ち出し羽根仕様等にて方立や無目の隠蔽を行なっております。 建物の最上階から最下階までガラリが繋がる場合や、横長建物の右から左までガラリが繋がる場合などに意匠的にすっきりさせるたい場合にオーダー対応しています。

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ドアの扉に防水ガラリを組込むことは可能ですか?
アルミ・スチール・ステンレス扉に組込みは可能ですが、DCやハンドルが干渉しない様に注意が必要です。尚、扉の框を見せたくないとの注文も多いのですが、アングルドア等にて対応するとやはりDCや鍵やハンドルに問題が生じますので框組込みタイプが一般的になります。

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他メーカーとの色合わせは可能ですか?
メーカーにより電解着色は若干の違いがありますが、オーダー着色や焼付塗装による色合わせは可能ですし、高耐候性被膜にも対応しています。但し、近年のメーカーごとに特色を生かした特殊色や特殊皮膜等の対応はできません。尚、通常サッシは硝子が大部分を占めていますが、防水ガラリは羽根のアルミ材を多用しておりオーダーカラーや焼付塗装は高価になるため、複層ガラリは見え掛かりのみの着色をおすすめします。 【 1m2の通常建具の焼付周長は0.2~0.5m2程度、ドアで2m2程度ですが、防水ガラリの焼付周長は製品により10~20m2になります】

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他メーカーとの連窓・段窓は可能ですか?
メーカーにより枠形状に違いがありますが、一般的には方立を使用して連窓を行い、繋ぎ無目(上段と下段の枠連結)により段窓を行なっております。一部連窓・段窓に難がある場合は、全長カットや受けアングルを取付ることにより対応可能です。

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遮光ガラリ・採光ガラリはありますか?
遮光ガラリとは外部の光が入らないガラリのことですが、まったく光が入らないガラリは存在しません。慣例的にはドアガラリ等の山型羽根のガラリのことを遮光ガラリと呼ぶことがあります。弊社の複層防水ガラリは山型ガラリより光が入りにくい複雑構造をしていますので遮光ガラリと呼べると思いますが、反射光は若干入りますので完全暗室等は遮光カーテンの必要があります。対して採光ガラリとは外部の光が入るガラリです。弊社の縦型防水ガラリは反射光は若干入りますが採光ガラリとはいえません。尚、ポリカーボーネード製の採光ガラリを開発していましたが、アルミ形材との表面張力の違いにより漏水が非常に多かったため採用を断念した経緯があります。

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遮音ガラリ・防音ガラリはありますか?
遮音・防音ガラリとは内部の機械騒音等をガラリから外部に出さない目的のガラリで、枠見込みは200~300mm程あり羽根1本1本に吸音材を仕込むといった非常に高価なガラリですが、弊社では扱っておりません。
尚、遮音ガラリといっても開口の空いているガラリでは室内騒音を僅か数dB程度しか抑えられず、通気による発生騒音は考慮していないので、機械換気による通気騒音が60~80dBと非常に大きくなる場合もありますのであまり意味がないように思われます。したがって、自然換気では消音BOXやスプリッターを取付したり機械換気ではダクトサイレンサーやパンチングパネルを使用した方が、より安価で高い遮音効果を得られると思います。

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防火ガラリはありますか?
以前は個別認定によりアルミ製可動ガラリの乙防タイプ(非防水)を持っているサッシメーカーがありましたが、基準が厳しくなったため現在ではアルミ製ガラリは防火設備にはなりません。そのため、以前からある温度ヒューズ付きのスチール製の防火ダンパー(ファイアーダンパー・FD)をアルミ製ガラリの内側に取り付けることによって特定防火設備対応としております。

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開口率100%ガラリはありますか?
ガラリの羽根材が有るため開口率100%にはなりません。法規上はガラリ羽根間の有効開口面積より開口率が決定されます。 排煙上有効な開口部において横型ガラリの傾斜角度が45度以上の場合は有効高さが「S=So」の表記がありますので、開口率100%と勘違いされているケースもあります。ちなみに弊社では縦型で開口率70%が最大になります。

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高速ガラリはありますか?
高速ガラリとは他社のガラリの商品名になります。空気抵抗が非常に小さいため有効開口面風速5.0m/sまで対応可能との意味での商品名のようです。弊社も有効開口面風速5.0m/s以上で対応した物件もございますが、施工業者様や設備設計様を交えて検討した上で使用しないと騒音問題や換気量不足等の問題が生じる危険性が高くなります。あくまで国土交通省基準の給気3.0m/s以下や排気4.0m/s以下でガラリの有効開口面風速を設定するのが設備の基本と考えております。

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防雪ガラリはありますか?
厳密な意味で防雪ガラリはありません。カタログ上には「降雪地域でも数多くの施工実績があり、優れた防雪性能が評価されています」との記述がありますが、雨と違って雪は羽根に当たっても空気の流れに沿って室内に入ってきますので、雪の侵入を阻止できませんが、ガラリの空気抵抗を大きくして雪の侵入量を減らすことは可能です。
他社で「防雪ガラリ」と銘打った商品はありますが、外部に非常に目の細かい防虫網(60メッシュ)に頼った効果ですのですぐに雪で目詰まりしてしまうためガラリ本来の機能(換気)が果たせません。
弊社では縦型ガラリや二層構造のガラリでなく、三層構造のガラリを豪雪地域ではおすすめしています。

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